交通事故と血液型

AIU生命 (1978年)

 能見正比古さんの著書「新・血液型人間学」(1978年)に紹介されていた内容を紹介します。

 

 この調査は1978年にAIU生命によって行われました。1978年1月~3月の3ヶ月に加害者となった交通事故経験者2000人にアンケートを送付し、そのうち1374人から回答を得たものです。

 運転免許取得後の年数別に分析してみたところ、A型とAB型は、1年未満の初心者に比較的事故が多いのに対して、O型では1年未満と5年以上10年未満が多く、B型は10年以上15年未満が一番多くなるなど、血液型ごとに特徴が出たとのことです。B型は、ベテランになると油断するのでしょうか? 加害者になるのはO型がやや多く、A型は少な目であり、B型とAB型は日本人平均とあまり変わませんでした。

 数字には表れていませんが、A型にはスピード好きな傾向が調査票で見て取れるとのことです。普段は慎重なことが多いA型ではあるが、自動車を運転するときには、ストレス解消のために思わずアクセルを強く踏んでしまうのでしょうか。もっとも、A型ドライバーは、自分1人だけなら乱暴な運転もするが、人を乗せたとたんに安全運転に一変するケースもよく見かけます。O型は、目的に向かってストレートに進むせいか、交差点での事故が目立つようです。左右にまで注意が行き届かないようなのでなのです。B型も交差点での事故が多いですが、目移りして気が散ってしまうのが理由なのかもしれません。これも数値には出ていないのですが、AB型は、体質的な疲れやすさや、睡眠不足による事故が心配となります。

 

 血液型ごとに一番多い事故内容では、O型が対歩行者に対する人身事故、A型は車線変更による事故、B型は交差点の出合い頭での事故、AB型は追突事故が多いという結果が出ている。ただし、この数字は1978年に限ったことで、O型に事故が多く、A型は少ない、と単細胞的に決めつけてはいけないのは、いうまでもなく当然のことです。

 

運連免許取得年数別の加害者の割合 

 

O型

A型

B型

AB型

人数

1年未満

23.1%

50.0%

11.5%

15.4%

78人

1年以上 5年未満

39.5%

33.3%

18.6%

8.5%

387人

5年以上10年未満

42.9%

33.9%

14.3%

8.9%

336人

10年以上15年未満

29.2%

30.3%

28.1%

12.4%

267人

15年以上

32.0%

35.1%

21.6%

11.3%

291人

調査対象者全体

35.6%

34.3%

19.6%

10.5%

,374人

日本人平均

30.7%

38.1%

21.8%

9.4%

- 

赤字は最も高い数値

茨城県警が発表したもの (1995年)

平成7年8月24日

交通企画課

 

血液型と交通事故の関係について

 

★ 調査期間 平成7年4・5月の2ヶ月間

★ 調査対象者 県内で発生した人身交通事故

第1当事者     3,065人

第2当事者     2,748人

合計              5,813人

 

A型 (38.1%)

1 交通事故の発生率が高い

第1当事者で、A型の占める割合は、44.1%と高い発生率を示している。特に、高齢者は、48.7%と発生率が高い。

なお、第2当事者は、38.8%である。

2 速度の出し過ぎによる事故が多い

違反別では、最高速度違反が46.4%、安全速度が47.8%と速度の出し過ぎによる事故の発生率が高い。特に、女性の安全速度が50%と高い。

3 歩行者を跳ねたり、追突や自損事故が多い

横断や、対・背面歩行者を跳ねる事故が46.7%、追突事故が46.4%、自損事故が44.6%と多く発生している。

4 カーブや直線道路での事故が多い

カーブでの事故は51.3%、直線道路での事故は45.5%と多く発生している。

O型 (30.7%)

1 深夜から未明にかけての事故が多い

22時から4時の間の構成率が31.5%(他の時間帯25.1%)と、多く発生している。

2 右側通行による事故が多い

右側通行による事故が39.4%と、多く発生している。

3 シートベルト、ヘルメットの着用率が悪い

 

シートベルト着用率

ヘルメット着用率

O型

73.6%

 78.1%

A型

76.3%

 84.7%

B型

78.1%

 92.5%

AB型

79.5%

100.0%

平均

76.2%

 85.7%

4 交通事故の発生が少ない

O型の構成率は、25.7%と少ない。なお、第2当事者は29.8%である。

B型 (21.8%)

1 交通事故の発生率が高い

第1当事者で、B型の占める割合は、23.9%と高い発生率を示している。なお、第2当事者は23.8%である。

2 交差点の事故が多い

交差点における構成率が26.2%と多く発生している。

3 交差点に関係する違反が多い

信号無視25.9%、一時不停止30.8%、徐行不履行29.5%、右左折違反26.1%と、交差点における違反が多くを占めている。

4 横断歩行者の事故が多い

横断不適による歩行者が、31.6%と、多くを占めている。

AB型 (9.4%)

1 未明から明け方に多く発生している

2時から6時の間の構成率が8.7%(他の時間帯6.2%)と、多く発生している。

2 右側通行の事故が多い

右側通行が9.1%と多く発生している。

3 交通事故の発生が少ない

AB型の構成率は6.3%と少ない。なお、第2当事者は7.7%である。

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茨城県警 血液型と交通事故の関係について (1995).pdf
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2018.5.6更新